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お知らせ・お役立ち情報
2020.06.21
社内研修
第1回オンライン症例検討会を開催しました
本日、第1回オンライン症例検討会を開催しました。
●開催日時:6月20日(土) 21:00~22:00
●対象:社員または社員の知り合いの先生方
●当日の参加人数:14名(内2名:社外の薬局薬剤師の先生方)
当社として「当企画および夜間開催」は初めての試みではありましたが、
各家庭の事情があるにもかかわらず、14名の先生方にご参加いただきました。
また、今回は社外からも複数名の参加のご要望をいただきました。
現時点では、「社員のスキルアップおよび患者さまへ提供する付加価値の最大化を図ること」
を主目的としており、対象は「社員および社員の知人まで」と限定して開催しています。
*知人の先生で参加ご希望される際は、事前に社員まで一声おかけください*
**facebook等から個別で参加希望のご連絡をいただいた先生方、申し訳ありませんでした**
今後は、会が円熟していく中で、地域コミュニティ形成の一旦となり、
会社単位にとどまらず、地域単位での活動へ繋げられるように試みていく所存です。
その際は、社内外問わず、職種問わず、たくさんの先生方の参加を募り、多職種連携も視野に、
より有意義で活発な意見交換ができる場を提供したいと考えています。
引き続き、当社主幹が中心となり、有益な企画および運営を行っていくように努めて参ります。
さて、第1弾の検討事例は、一志調剤薬局・中町店の荒木先生より、
「多職種連携できた在宅訪問の一例」
という題目で、過去の介入事例(ポートフォリオ)に基づき、毎度おなじみ【ゆるーく】をモットーに、
症例検討・意見交換を行いました。
★ポートフォリオ基盤型学習とは★
学習者が在宅医療の断片的な経験を積み重ねていくという偶発的経験の蓄積に依拠するのではなく、学習者が自らの意思に基づいて、研修すべき内容の全体(在宅医に必要なスキルとマインドなど)をおさえ、「何のために何をやりとげたいか」「この研修で何を獲得したいのか」という自らの目標を定め、自らの意思で前向き(prospective)に学ぶことを援助する学習方法です。(日本在宅医療連合学会より抜粋)
当日は、症例提示者より20分程度の症例報告の後、
今後の課題や協議事項に関して参加者が様々な観点から意見交換を行いました。
『Withコロナの時代にどう連携していくか?』
今回は、過疎地区における在宅医療の一例をご紹介いただきました。
過疎地区では物理的な距離もさることながら、
医療資源は限られており、そこに携わる医療従事者にも様々な制限が設けられます。
片道1時間以上。これはなかなかのハードルです。
こういった状況下において、どのようにして医療従事者が連携を図っていくべきか。
また、どのような体制を整え、患者さまへ安心・安全な医療を提供していくべきか。
課題は山積です。
しかしながら、こういった議論を重ね、過去の経験を皆で共有し、
未来の症例へと繋げていくことが非常に重要であると改めて感じました。
近年、「薬剤師による薬効評価のためのバイタルサイン」などを耳にする機会も多く、
「薬剤師による在宅医療への関わり」は日々進化し、アップデートされています。
・バイタルサインを聴取することに苦手意識があるが臨床経験は豊富なベテラン薬剤師
・バイタルサインを聴取することに抵抗はないが、まだまだ臨床経験が希薄な若手薬剤師
各々の薬剤師が持っている経験や知識、技術をうまく擦り合わせ、融合し、
薬剤師としての専門性を活かして、よりよい医療を提供できるように努めていく必要がある。
今日の議論の中で、個人的に最も印象的だった内容です。
若手は最新の知識や技術面においては通常装備されているが上手く使いこなすことができない。
逆にベテラン勢は装備こそ古いかもしれないが、その使い方は日々の鍛錬の元に洗練されている。
(もちろん最新装備を備えたベテラン薬剤師が最強であることは言うまでもない。)
最近の若いやつは・・・これだから昔の人間は・・・
ではなく、多様性を尊重し、双方の強みを活かしていくことが何より重要である、ということ再認識できたことが何よりの学びとなりました。
本日は初回ということもあり、少し抽象的な内容での意見交換を行いましたが、
以後はより具体的な内容(薬学的介入やアプローチ)についても協議していきたいと考えています。
【症例検討会の概要・当日の流れ】
症例提示(提示方法は提示者に一任) ⇒ 議論・協議 ⇒ 全体のまとめ
(total 1時間前後で終了予定)
★★ケースカンファレンスのルール★★
全員が「参加して思考する」「発言をしやすくする」とともに、「困ったときには相談し合えるような職場の雰囲気」を育てるための大切なルールです。
①秘密を守る
ー事例提供者やケースのプライバシーを必ず守る。
②気づきをもたらす
-事例提供者が自らの気持ちや課題に気づけるようにする。
③価値観や感情を押しつけない
④個別化する
-あくまでも事例提供者のケースとして捉える。一般論で片づけない。
⑤あるがままを受け止める
-たとえ、事例提供者の言動が間違ったものであっても、その裏側にある背景や感情については、受け止めていく。
⑥決して裁かない
-事例提供者や他者の意見を裁かない。
⑦自己決定
今後も月1回程度、オンラインセミナー(研修会)とは別に、症例検討会を開催していく予定です。
個人として、会社として、地域の薬剤師として、地域の医療従事者として、
少しでも目の前の患者さまへ最大限の価値(最適・安心・安全な薬物治療)を提供できるように努めて参ります。
薬剤師 y.n.